冨山 真由「時間・効率・スピード すごい習慣力」、ヒトの性質を活かす

読書録

この本は私が自分のお金を割いて買ったものではない。たまたま、手元にやってきて、読める状態のまま読まずに結構経ったが、最近やっとのことで読んだ。

この手の本、ビジネス書といったものに慣れていないためか、本の中の高めのテンションについていけず疲れた。といっても、ビジネス書については経験不足すぎてなんとも言えないのが実際のところだ。なので、ここでするのはあくまでもこの本の話である。

ネットのサイトを見ている感覚

この本の中では具体的にするべき行動が幾つも挙げられているが、それらの部分は懐疑的な気持ちが拭えていない。

元々私にとって、本の中身というのは鵜呑みするものではない。自分で考えて、自分で結論を出すのが私の方針だ。なので、本の中身に納得出来ないというのはそれほど珍しい話でもおかしな事でもないのだが、今回は少々違った事態が起こった。

この本においては反対意見や根拠の提示が少なかったためか、勢いで押されるかたちになってしまった。要するに、読んでいる間に思考の暇があまりなかったのだ。時間を作ればいいだけなのかも知れないが、具体的事項一つ一つに対してそんなことをするのは労力が無駄だと思ったのでやっていない。

だから、一瞬はふむふむと思っても、あまり残っていない、身になっていない感じがする。

選んで噛み砕いて飲み込むという感じの今まで私がやってきた読書とは明らかに異なるもので、シャワーを浴びるような読書とでも言えばいいのだろうか。失礼な言い方かもしれないが、インターネット上で情報を集めている時の感覚に近かったと思う。

念のためはっきり言っておくが、質の話ではなく、あくまで感覚の話である。書籍化されているのだから、本の中身にはある程度の信頼性があるのだろう。私が納得するかはまた別の話だが。

それに、これは私の場合であって、他の人にとってそうとは限らないということも記しておく。

挙げられている具体的な方法について

いろいろな提案をしてくれたのはありがたい。浴びるように得た情報は、ふとしたことで思い出したりする。触れないよりよっぽどいいのである。そして、幸いこの本は手元にあるので必要になれば読み返せばいいのだ。

実際に、私が動き始める際に、見える化したり、小さく始めるといったことは参考になったと感じている。見える化というのは前の記事で述べた「スケジュールToDo」に活きているし、小さく始めるというのは日頃意識するようになった。

結構、当たり前のことが多かったりするが、そういったものの羅列であったとしても、それが一覧になり、見渡せるということは便利なのだ。

ただそう考えると、内容の割に目次が見開き4ページもあるのはいただけないと思った。一覧性が低く、検索しにくいのは見直すのに不便だ。

ヒトを知る

私にとってこの本の中で最も重要なものは、具体例ではなくそれらの礎となる思考、我々はヒトなのだから、ヒトの本来持っている特性、心理を踏まえた方法を用いようといった考え方である。

ヒトの日々の行動は大半が無意識、習慣により形作られている。だから良い習慣をつくればいい。だがヒトは変わるのを嫌う生物だから習慣を定着させるのは難しい。ならば、人間がもともとしようとすることとはなんだろうか…。といったように本の中身は進んでいく。

つまり、ヒトとはどんなものなのかを知ることが重要だということになる。

これは学問をする動機になるものであり、私が「私は学問をしたい、するべきだ」と思う理由を支えてくれるものだ。

自分の考えに共感してくれる本、自分の考えを支えてくれる本というのは大切だと思う。私にとってはこの本がそのようなものの一つになった。

おわりに

今の所、この本は私にとって特別大切なものでない。結局の所、この本を読んでいて新しい気付きというものがあまりなかったからだ。ただこの本で述べられていることの根底にあるであろう、「ヒトの性質を知る」という姿勢には少し励まされた。

そんなふうに、本は私の中に何かを残していく。それは確かだと思う。

だから、本を読むことを習慣にしたいと思う。今、本を読むのは楽しいとは知っているが、読み始めるのはなかなか大変なのだ。

さっそく、この本の出番なのかもしれない。

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